class: title, smokescreen, shelf, no-footer # オープンソース運動 <div class=footnote> <small> <small> </small> </small> </div> --- class: col-2,compact # 最近のオープンソース運動を概観 <div class=footnote> <small> <small> (脚注1) コミケと区別がつかない? もともと<B>インターネット=毎日コミケ</B>みたいなもんだから違和感なし:D <br> (脚注2) ライセンス各論とか細かい話の前に<B>文化的背景を知っておいてほしい</B> </small> </small> </div> - オープンな**の広がり - オープンソースソフトウエア(OSS) - オープンハードウエア - オープンデータ - クラウドサービスはOSSなしでは動かせません。 Apple製品やAndroidは少しのプロプライエタリ+大量のOSSから構成 - 大手IT企業がOSSとしてリリースしたり、OSS開発者を雇ったり、 OSSコミュニティとうまくやれることが売れ行きに関わるようになってきた時代 <wbr> - コミュニティ活動の広がり - 勉強会も各種イベントもたくさん - 例: [OSC](https://www.ospn.jp/)、[技術書典](https://techbookfest.org/) - イベント登壇,技術同人誌の発行は就職,転職のお名刺がわりにも! - Code for <地域名> 運動 ... **CivicTech** <br> **市民科学**とはちがうの???(違うみたい) - その一方で、 フリーソフトウエア運動とは何だったのか?は、当時の人以外は、だれもしらない時代へ orz --- class: col-2,compact # フリーソフトウエア運動の背景(1980年代) <div class=footnote> <small> <small> "Richard Stallman in his St. IGNUcius avatar :)" by Kaustav Das Modak is marked with CC0 1.0 </small> </small> </div> <small> - 50-70年代において、 ソースコードの**copyright**に対する意識は薄く仲間内での共有は気軽に行われていたようです。 R.M.Stallmanは、この文化を昇華し 「ソフトウエアのソースコードを[読み、研究、変更、改良、再配布する**自由**があるべきだという理念](https://www.gnu.org/philosophy/free-sw.html)」にまとめました - Stallmanは、この理念を**フリーソフトウエア**と名付け、 Unix互換OSを作るために1983年に[**GNU**プロジェクト](https://www.gnu.org/)を開始しました。 また、GNUプロジェクトを支援する組織として[フリーソフトウエア財団(FSF)](https://www.fsf.org/)を創設しました。 <wbr> - 1980年代前半はソフトウエア販売ビジネス勃興期です。 AT&TもUnixが儲かると気づき**教育目的でも使えない**ようにしていきました。 その対策として (a)タネンバウム先生の[MINIX](https://www.minix.org/) (b)[GNUプロジェクト](https://www.gnu.org/) (c)バークレイの4.4BSDが作られたと言えるでしょう - GNU最初期からあるgccやemacsは今でも広く使われています(がOSは未完) </small> ![height120px](images/PD_rms__6835454593_d56bc12d05_b.jpg) <small>グル感があっていい写真?:-)</small> --- class: col-2,compact # オープンソース運動の起源(1998) <div class=footnote> <small> <small> C.Dibona,S.Ockman and M.Stone編著「オープンソースソフトウエア」(Oreilly Japan,1999) </small> </small> </div> - 十数年たっても産業界へのフリーソフトウエアの浸透はイマイチでした - (前頁の写真を見ると分かると思いますが)Stallmanは、いかにもヒッピーという人だし、 おせじにも産業界むきの人ではありませんでした。 また共有という理念/主張は**共産主義**と言われることもあったらしいです (日本のフリーソフトウエア業界で共産主義なんて言われたことは無いのですが、 赤狩りの本番アメリカではそうなのかもしれませぬ) <wbr> - 1990年代後半、商用インターネットがかなり普及し、Linux業界も上向きだったころ、 **WWWブラウザ**を世に送り出した (NCSAの後継である)**Netscape**社は倒産寸前、最後の手段としてブラウザのソースコードを公開し、 開発をコミュニティにゆだねる決断をしました。これが、のちのMozilla **Firefox**です - このとき行われた業界の有名人を集めた対策会議で、 このさい (a)**自由の理念よりオープンを前面に出す** (b)別の用語**オープンソース**をかかげて**産業界に営業**という話になりOSS運動が始まりました --- class: col-2,compact # 【最近のトレンド】修理する権利 - 日本では流行りませんが、欧米では、きちんとGPL訴訟をやっています。 どうどうと違反している企業もたくさんあるので (日本も怪しいと思うけど、こういう運動する人がいないだけかねぇ) - いま欧米では「**修理する権利**」が叫ばれています。 **ものを大事に使いたい=持続可能社会**という意識が背景にあります。 一昔前は街に家電製品をなおす修理屋さんがいたものですが、 コンピュータやスマホはblackboxで直せません=捨てるしかないです。 最近のGPL訴訟は修理する権利としてのOSS,マニュアルの開示といったテーマも含んでいます